男はデートでロクな映画を選ばないという話。
僕に初めて彼女ができたのは大学1年生のとき。同じ大学に通うアヤカちゃん(仮名)という子で、物静かなタイプでしたが、顔の系統は加藤あいに似ていて可愛かったです。
別の学科だったのですが、その姿を見た瞬間に一目惚れし、これまた人生初のナンパをしてお付き合いをするに至ったのでした。
このアヤカちゃんという子がですね、ゲス変態なタイレンジャーには勿体ないくらいのピュアな子でしたねぇ。
異性とお付き合いするのはお互いに初めてということで、まぁー今思うと拙い恋愛でしたよ。双方とも異性の気持ちというものがよく分かってなかったのですね。
それを示すように、僕が「映画を観に行こうぜ」とアヤカちゃんを誘う時はほとんど僕が主導で映画を選んでいました。
ハッキリそうとは言わないけど、「オレはこの映画が観たい。アヤカちゃんも来る?」くらいの感じですね。つまり「彼女と過ごすこと」よりも「自分が観たい映画」のほうが優先順位が高いという考え方です。
そうは言いつつ、アヤカちゃんも楽しめそうな映画を選べば結果オーライだったかもしれません。しかし、そこは他人の気持ちなど考えぬ傍若無人な10代の男。
相手に合わせる気ゼロ!
思い返してみて「あれは酷かったなぁ」と思うのはアヤカちゃんを連れて1日に2本の映画をハシゴした時。
1本目は米兵たちがボロ雑巾のように扱われる戦場地獄絵図『ブラックホークダウン』!
僕「人間ドラマの入る隙がないほど緊迫した戦場のリアル!米兵を包囲するソマリア人がゾンビのようだ!悲惨さもあるけど、映像的な快楽が優っているのが素晴らしい!」
アヤカちゃん「やだ…怖い…。うっ(涙)」
↑まるで噛み合っていない。
2本目はどよーんと陰鬱な心霊ホラー『アザーズ』!
僕「ゴシックホラーの雰囲気を満喫できた!地味なんだけど、最後まで飽きさせないのがイイな〜」
アヤカちゃん「やだ…怖い…。うっ(涙)」
↑噛み合わない。
今になって思えば、アヤカちゃんが1日でこの2本を劇場観賞するのはキツイだろ…。僕も当時は若さゆえ相手の気持ちを考えるということが全然できてなかったですね。
過去の自分に反省を促したいです。デートで映画に行くのなら、自分の観たいものではなく、相手のことを考えて選びましょうよ、と。
ただ、僕の映画のチョイスがアヤカちゃんにとって大当たりだった稀なケースもありまして。
渋谷のシネマライズで観た『アメリ』ですね。
満員のシネマライズが爆笑で揺れる楽しい体験でした。アヤカちゃんも喜んでましてねぇ。
アヤカちゃん「アメリが超カワイイ!」
僕「監督は変態映画の傑作『エイリアン4』を撮った人なんだよ!」
↑感想は噛み合わない。
デートで失敗だった映画は他にもたくさんありますゆえ、②に続きます…。
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