怪獣バトルうんぬん以前に、映画として下手クソすぎる!
・家族を失った主人公という設定、またかよ。
・絶対絶命のピンチには助けが入るというお決まり。
・大事なモノは無造作に置くな!
・場当たり的な自己犠牲。
とか色々あって、まるでダメ要素の見本市ですが、さらにもっと重大な「ある問題点」を抱えた映画だと思います。

怪獣とどう向き合うか、とも言えますかね。
作品概要
2019年製作/132分/G/アメリカ
原題:Godzilla: King of the Monsters
配給:東宝
監督:マイケル・ドハティ
脚本:マイケル・ドハティ/ザック・シールズ
撮影:ローレンス・シャー
音楽:ベアー・マクレアリー
出演:カイル・チャンドラー/ヴェラ・ファーミガ/渡辺謙/サリー・ホーキンス/チャン・ツィイー ほか
日本が生んだ怪獣王ゴジラをハリウッドが映画化した「GODZILLA ゴジラ」(2014)のシリーズ第2作。前作から5年後の世界を舞台に、モスラ、ラドン、キングギドラなど続々と復活する神話時代の怪獣たちとゴジラが、世界の覇権をかけて戦いを繰り広げる。また、それによって引き起こされる世界の破滅を阻止しようと、未確認生物特務機関「モナーク」に属する人々が奮闘する姿を描く。「X-MEN:アポカリプス」「スーパーマン リターンズ」などで原案や脚本を担当してきたマイケル・ドハティが、脚本を手がけたほか自らメガホンもとった。前作から引き続き、芹沢猪四郎博士役を演じた渡辺謙が出演するほか、カイル・チャンドラー、ベラ・ファーミガ、サリー・ホーキンス、チャン・ツィイー、大人気ドラマ「ストレンジャー・シングス」のミリー・ボビー・ブラウンらが共演。
(映画.comより)
予告編
感想・考察(ネタバレなし)
結局のところ一番の問題点は、
登場人物の心が怪獣の方を向いていない
ことに尽きると思います。
本作の主人公にとって最重要なのは家族であって、彼にとって怪獣とはたまたまその場で起きている現象にすぎません。
ゴジラとキングギドラが壮絶な取っ組み合いのさなか、そちらには目もくれず声を張り上げて娘を探す主人公の姿には失笑。
怪獣に対してど真剣に向き合う人がいなければ、見せ場の怪獣バトルもさして重要度が高くないのかと観客は心のどこかで思ってしまうはず。
映画全体としてはもちろん怪獣がメインなのですが、主人公の気持ちは 怪獣<家族 なので、話の焦点が「怪獣バトル」と「家族愛」のダブルスタンダードになってしまっとります。
で、この2大要素の噛み合わせが絶望的に悪いんですわ。水と油のように交わることがない。
そりゃあ家族は大事だけど、わざわざ怪獣映画でやることですか?
これは前作の『GODZILLA ゴジラ』(2014)の欠点と同じです。主人公の軍人が任務をほっぽり出して「嫁と子供に会いたぁぁぁい!」と勝手な行動を取る映画でした。 それが今回の続編でも全く改善されていなかったというわけです。
近年の怪獣映画の傑作『パシフィック・リム』や『シン・ゴジラ』はその点、怪獣に取り憑かれた人ばかりが登場しましたから、話の焦点が全くブレなかったんですよね。人間の心がちゃんと怪獣の方を向いていたんです。
人間が怪獣に対して、ど真剣に向き合うこと。それが怪獣映画には必要なことなんじゃないですかねぇ。
『シン・ゴジラ』のキャッチコピー「ニッポン(現実)対ゴジラ(虚構)」はまさにその点を言い表していると思います。
そもそも怪獣とは驕り高ぶる人間に制裁を与える鬼神なんですよ。人間はお説教されている立場なんだから、真剣に耳を傾けなくてはいかんのです。
お説教の最中に相手が「そんなことより、これからデートなんで〜」とか言ってきたら殴りたくなるでしょ?
でも、そういう奴なんですよ。この映画は。
僕の評価
3点/10点

あの暴走お母さんの存在にはかなりイライラさせられましたね。
どうでも雑感
・怪獣描写はまずまずですかね。ラドンが戦闘機を相手に大暴れを見せる場面はなかなか良かったのですが、キングギドラは・・・首同士で喧嘩したりするのが「動物」っぽくて神々しさが不足していました。
・最後、怪獣たちがゴジラにひれ伏す図もまた何か間抜けな感じでした。真面目なトーンで描かれるとちょっとなぁ・・・。
鑑賞方法
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本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
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