『ドライヴ』(2011) 感想・考察:【定番だけど異色】創作風メンチカツ定食

映画『ドライヴ』の一場面 サスペンス
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街の定食屋さんのメンチカツ定食を、癖のある創作料理人が手掛けたら、全然違う料理に仕上がった。そんな感じの映画ですね。

タイレンジャー
タイレンジャー

なんだそら。という例えですが、僕の中ではそれでしっくりくるのです。傑作です!

作品概要

2011年製作/100分/R15+/アメリカ
原題:Drive
配給:クロックワークス
監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
原作:ジェームズ・サリス
脚本:ホセイン・アミニ
撮影:ニュートン・トーマス・サイジェル
音楽:クリフ・マルティネス
出演:ライアン・ゴズリング/キャリー・マリガン/ブライアン・クランストン/アルバート・ブルックス/オスカー・アイザック/クリスティナ・ヘンドリックス/ロン・パールマン ほか

「きみに読む物語」「ブルーバレンタイン」のライアン・ゴズリング主演で、昼はハリウッド映画のカースタントマン、夜は強盗の逃走を請け負う運転手として働く孤高の天才ドライバーが、愛する女性を守るため裏社会を相手に命がけの戦いを繰り広げる姿を描いたクライムサスペンス。デンマーク出身の新鋭ニコラス・ウィンディング・レフン監督が手がけ、2011年・第64回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。

映画.comより)

予告編

映画『ドライヴ』予告編

感想・考察(ネタバレなし)


本作は物語としては非常に古典的で、西部劇の名作『シェーン』が下敷きになっていると思われます。一匹狼の男が人妻に恋をして、彼女を守るために悪と戦う。それだけの話です。

ヴァンダム主演の『ボディ・ターゲット』なんかもモロにその系統の物語で、『シェーン』は歴史上さまざまな映画に用いられてきた定番のフォーマットだと思いますー。


↑シンプルに面白かった一本

普通に作れば、庶民に親しまれる味になる物語です。メンチカツ定食のように。

ところが、本作は鬼才監督のニコラス・ウィンディング・レフンが手掛けたことによって、同じ食材を使っても全く違う料理に変貌しちゃってますね。創作風なんだけど、結果として創作すぎてもはやメンチカツ定食じゃねぇ、と。

レフンがやったのは定番からの逸脱と、再構築です。

分かりやすい部分で言うと、撮影と音楽は定番から敢えてズラした演出になっています。

冒頭の車での逃走劇では、全て車内と車の前方部分のアングルのみで撮影しているのも
音楽がやや80年代的なエレクトロ系なのも
クライマックスの一騎打ちを敢えて「見せない」のも

全て意図的にズレています。

ストレートなカーアクションものを期待すると、すっごい違和感があることでしょう。その違和感の全ては「定番からの逸脱」なんですわな。

で、演出は逸脱しながらも、それらは単に奇策というわけではなく、独創的な作品を支える各要素として機能しています。定番フォーマットを分解して、各パーツを大幅に改造してきちんと再構築しているのがスゴイですねぇ。

平凡なメンチカツ定食は創作料理人の手によってまるで趣の異なる料理に変貌しました。そしてその味は独特にして癖になるほど美味かった…。
本作はまさにそんな感じです。

僕の評価

9点/10点

タイレンジャー
タイレンジャー

本作のことを思い出すだけで、体内の血液がブワッと沸点に達してしまいそうです。映像も音楽も衣装もすべてカッコいい!

どうでも雑感

・オープニングからのタイトルバックの流れでもう僕は鼻血ブーでした。ややミスマッチな音楽が抜群のセンスを発揮している映画です。

・僕はニコラス・ウィンデング・レフンのオレ様感の強い作風は結構好きです笑。『オンリー・ゴッド』も『ネオン・デーモン』もハッキリ言って支離滅裂ですが、そのブッ壊れっぷりが魅力です。

・『ドライヴ』はメンチカツ定食というベースがあったんですが、『オンリー・ゴッド』はベースの無い完全創作料理なんですよね。ゆえにとっつきにくいという笑。

鑑賞方法

『ドライヴ』はアマゾン・プライムやネットフリックスなどにて配信中です。

また、DMM.comの宅配DVDレンタルにて鑑賞をすることができます。初月は無料です!

※本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信・レンタルの状況は各サイトにてご確認ください。

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