そもそも『エイリアン』(1979)の企画は「宇宙のジョーズ」というコンセプトから始まったらしいです。で、後発である本作はと言うと、「深海のエイリアン」になるわけです。
それはさておき、むさ苦しい環境の深海に場違いな美人がいたので、すごく目を引いたことについても。

しかも、お色気サービスあります!
作品概要
1989年製作/99分/アメリカ・イタリア合作
原題:Leviathan
配給:松竹富士
監督:ジョージ・P・コストマス
脚本:デビッド・ピープルズ ジェブ・スチュアート
撮影:アレックス・トムソン
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
特殊効果:スタン・ウィンストン
出演:ピーター・ウェラー/アマンダ・ペイズ/リチャード・クレンナ/ダニエル・スターン/アーニー・ハドソン/マイケル・カーマイン/リサ・アイルバッハー/ヘクター・エリゾンド/メグ・フォスター ほか
海洋開発企業によって運営されているフロリダ沖の巨大基地では、地質学者のベックをはじめとする計8人のスタッフが職務に従事していた。ある日、海底探査に出た者たちがソ連の艦艇リバイアサンから遺留品を持ち帰る。しかしその中のビンには新種の水中生物を生み出す試薬が入っていた。それを飲んでしまった者の肉体に変化が。人間の知能を持つ生物がベックたちに襲いかかる! 海底版「エイリアン」とも呼べるSFスリラー。
(映画.comより)
予告編
感想・考察(ネタバレなし)
『エイリアン』の亜流を本気でやってみた
史上、最も多くの亜流を生み出した映画は『エイリアン』(1979)かもしれません。
実際に『エイリアン』みたいな映画を撮りたいという熱にうなされた映画や映画人を多く見てきましたし、映画ファン、特にB級映画に関心がある人なら同意して頂けるのではないでしょーか。
でも、SFホラーにおいて『エイリアン』を超える筋書きやデザインは今後あらわれることがないだろう事は分かりきっています。『エイリアン』は後世への影響力の強さも含めて今もなお、金字塔として輝き続けています。
そんな中で偉大なる金字塔に少しでも近い映画を作ろうという【本気度の高さ】を感じさせるのが本作です。その証拠に、本作には実に豪華なスタッフが集結しています。
音楽:ジェリー・ゴールドスミス(『エイリアン』)
特殊効果:スタン・ウィンストン(『エイリアン2』)
撮影:アレックス・トムソン(本作ののちに『エイリアン3』)
偶然か、狙ったのか、人材もストレートにエイリアン固めですよ!
そして映画の内容も一言で言い表せるほどシンプルで、まさに「深海のエイリアン」です。
予期せぬ「廃船」との遭遇。
↓
「廃船」から持ち帰った物から、危険生物が基地内に潜伏
↓
生物を火炎放射器で基地外に追い出すことを試みるも失敗
↓
基地を捨てての脱出
このように基本の展開は全く同じな上に、企業の策略や仲間の裏切りといった要素までなぞり書きしてみせるのです。ただ舞台が深海という違いなだけで。
(IMDbより)
80年代の映画オールスターズ
でも『エイリアン』の完コピじゃ物足りないと思ったのか、付随要素として80年代のSF、アクション、ホラー作品の(パロディに近い)オマージュが詰め込まれているんですねぇ。
人間に寄生・同化する怪物という設定は『遊星からの物体X』だし、
ムカつく奴を最後にブン殴って溜飲を下げるのは『ダイ・ハード』だし(脚本家の1人が『ダイ・ハード』を書いたジェブ・スチュアート)、
共同脚本は『ブレードランナー』のデビッド・ピープルズだし、
監督が『ランボー 怒りの脱出』のジョージ・P・コストマスなせいか、現場を生贄にする上層部の悪徳な描き方が共通しているし、
しかも『ランボー』シリーズのトラウトマン大佐こと、リチャード・クレンナが出ているし、主演は『ロボコップ』のピーター・ウェラー!
も〜80年代のSFアクションホラー好きには堪らないごちゃ混ぜ感ですね!
まぁ、映画としては後半の展開が急にドタバタしたり、怪物のデザインがちょいブサで魅力に欠けたりという点はありますが、先述の数々の要素から「豪華な亜流」として大いに楽しめます。
(IMDbより)
こんな美女は深海にはおらんやろ
だがしかーし!個人的に最も目を奪われたのは他でもない、ヒロインを演じたアマンダ・ペイズ(Amanda Pays)!!
(IMDbより)
うつくすぃい…。1959年生まれの英国人で、代表作はテレビドラマ『超音速ヒーロー ザ・フラッシュ』(1990)だそーです。
(IMDbより)
綺麗なイケメン顔だなぁ。
(IMDbより)
実際に本作はアマンダの魅力で画が持っている部分もあり、主役ではないものの、貢献度が高いと思いますー。
本作にはこんな無駄なお色気シーンもあったりして、圧倒的感謝!!
(IMDbより)
これ、感染の有無を検査するために皮膚の一部を採取するっていうだけなのに、この脱ぎっぷりの良さ。そう、そこまで脱ぐ必要は全然ない。
博士の虫メガネが余計にいやらしい…。
さらにはこんなんも。
(IMDbより)
でも、お色気シーンは無駄であるほど、嬉しかったりします。これは真理。
そもそも海底に人智を超えた怪物が存在することよりも、海底にこんな美女がいることのほうが驚きだったりして…。怪物よりもサプライズですわ。
とゆーわけで、超豪華なスタッフ、キャストを寄せ付けない、本作の圧倒的MVPはアマンダ。
僕の評価
6点/10点

あのむさ苦しい閉鎖空間がアマンダの美しさを引き立てせてるなぁと思いました。
どうでも雑感
・終盤の展開はかなりB級感がドバッと出てましたね。唐突な『ジョーズ』要素には笑いました。いかにも取ってつけたようにな感じで笑笑。
鑑賞方法
あいにく2020年12月時点で『リバイアサン』はVODによる動画配信されておりません。
DMM.comの宅配DVDレンタルにて鑑賞をすることができます。初月は無料です!

※本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信・レンタルの状況は各サイトにてご確認ください。
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