『サスペリア』(2018) 酷評!なぜ難しく不親切なのか

映画『サスペリア』の一場面 ホラー
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分からないし、腑に落ちない映画でした。

分からない理由は主に2つあります。

①単に説明不足で、物語の細かい展開が理解できない。

②教養が無いと、舞台背景や隠喩、作者の意図が理解できない。

それらについて書いていきましょー。

タイレンジャー
タイレンジャー

当ブログでは最低評価の映画です。

作品概要

2018年製作/152分/R15+/イタリア・アメリカ合作
原題:Suspiria
配給:ギャガ
監督:ルカ・グァダニーノ
脚本:デヴィッド・カイガニック
撮影:サヨムプー・ムックディープロム
音楽:トム・ヨーク
出演:ダコタ・ジョンソン/ティルダ・スウィントン/ミア・ゴス/ルッツ・エバースドルフ/ジェシカ・ハーパー/クロエ・グレース・モレッツ/シルヴィー・テステュー/アンゲラ・ヴィンクラー/イングリット・カーフェン ほか

映画史に名を刻むダリオ・アルジェントの傑作ホラーを、「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督が大胆にアレンジし、オリジナル版とは異なる視点から新たに描いた。1977年、ベルリンの世界的舞踊団「マルコス・ダンス・カンパニー」に入団するため、米ボストンからやってきたスージー・バニヨンは、オーディションでカリスマ振付師マダム・ブランの目に留まり、すぐに大きな役を得る。しかし、マダム直々のレッスンを受ける彼女の周囲では不可解な出来事が続発し、ダンサーたちが次々と謎の失踪を遂げていく。一方、患者だった若きダンサーが姿をくらまし、その行方を捜していた心理療法士のクレンペラー博士が、舞踊団の闇に近づいていくが……。「フィフティ・シェイズ」シリーズのダコタ・ジョンソンほか、ティルダ・スウィントン、クロエ・グレース・モレッツら豪華女優陣が共演。イギリスの世界的ロックバンド「レディオヘッド」のトム・ヨークが映画音楽を初めて担当した。撮影はグァダニーノ監督の前作「君の名前で僕を呼んで」に続き、「ブンミおじさんの森」などで知られるタイ出身のサヨムプー・ムックディープロム。

映画.comより)

予告編

『サスペリア』予告編

感想・考察(ネタバレなし)

伏線が伏線として機能せず

ぜんぜん分からないから、評論家の解説を読んだりして理解に努めました。

難解な『2001年宇宙の旅』とか『新世紀エヴァンゲリオン』なんかも解説を読めば、なるほどー!とスッキリするんですが、本作はそれでも腑に落ちない。頑固な油汚れのようにモヤモヤがこびりついて取れないのです。

なぜスッキリしないかと言うと、作者の意図を裏付けるだけの情報が映画の中に不足しているからだと思いますね。

上映時間が長い割にヒントが少なすぎるんですよ。

ヒントもなしに難問を解けと言われ、

悪戦苦闘の果てに答えは導き出せず、

答えを聞かされても納得がいかない。

そんな辛い経験ありませんか?僕にとって本作はそんな感じです。

なぜベルリンの壁が舞台で、なぜ魔女とモダンダンスとナチスとドイツ赤軍が関連するのかは作品中では示されていないと思うんですよね。

点(要素)は多く羅列されているのに、それらを繋ぐ線が示されていないとも言えますかね。

線で繋がったとしても、それらの線でどのような全体像になるのかがまた分かりにくい。

難しいことを簡単に説明するのって難しいんだけど、それにしても本作は不親切が過ぎるかなぁ。

後から言われてみれば伏線みたいなのは色々とあったんですけど、伏線が伏線として機能していなかったと思いますー。

おかげで終盤の展開は何が起きたのかよく分からず。

映画『サスペリア』の一場面

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「無意味」なオリジナル版に意味を持たせたのが本作

なぜこんなに難しく不親切な映画になっちゃったんでしょう?

もともとオリジナル版の『サスペリア』(1977)は映像と音楽は強烈だったものの、物語と設定には余白が多い映画だったと思います。

多くの低予算ホラーがそうであるように、ショッキングな映像体験がメインで、物語や設定に大した意味はありませんでした。スタイルこそが重要な映画だったんですね。

で、今回のリメイク版がやったのは、オリジナル版では意味の無かった物語や設定に意味を持たせたんです。それも深遠な意味を。

舞台がドイツであることにも意味を持たせたし、クラシックバレエがモダンダンスに変わったことにも意味があるし、魔女の存在にも意味が付け加えられました。

で、結果としてホラーな表面上の事象よりも、その裏にある意味の方が重要になってくるわけで、ホラー映画の皮を被った社会思想映画になっています。

オリジナル版もある意味では芸術性の高い映画でしたが、リメイク版はそこに思想的な意味を付加することでワンランク上の芸術性を狙ったのかと思いました。

まぁ、作り手の志としては立派ですよ。

じゃあ、単純に映画として面白いのかって言うと

ぜんぜん面白くないんだな、これが。

その理由はやっぱり説明不足、それから作り手がもたらした意味をうまく物語に落とし込めていない段取りの悪さでしょうね。

映画『サスペリア』の一場面

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ターゲットはどんな客層を想定した?

あと、結果的に「教養がある人向け」になっているのも感じが悪いですね。

わざと観る者の教養を試すような嫌なインテリ野郎ですね、本作は。

「ドイツ赤軍くらい知ってるよね〜?あぁん?」みたいな笑

そういう点ではオリジナル版のファンへの配慮も見誤った感があります。ペヤングソース焼きそばを好む人間にオーガニックな野菜料理を出すようなもんですからね。

だから、取ってつけたようにジェシカ・ハーパーを出演させて中途半端にオマージュされてもオリジナルのファンは嬉しくないのでは?

分からないし、面白くない、意識高いアピールもムカつく、一生懸命調べても腑に落ちない。感想を書くのにも苦慮しましたよ。

微塵もスッキリしない映画の為に費やした、2時間半の上映時間+調べる時間+感想を書く時間をどーしてくれるんだと。

控えめに言っても、も〜プンプン!ですよ。

僕の評価

0点/10点

タイレンジャー
タイレンジャー

本当は最低評価は1点なんですが、あまりに酷いのでそれすら下回る0点!!

どうでも雑感

・ルカ・グァダニーノ監督は前作の『君の名前で僕を呼んで』も嫌だったんだよな~。もう感性が合わないとしか・・・。

・この監督、どこか観客に対して「上から目線」になっている印象があり(教養でマウントをとってくる)、嫌なんですよね。

・その代わり、教養のある映画評論家にとってはいい仕事のネタになりそうで、そういう意味では本作にも社会的意義はあったのかもしれません。

鑑賞方法

『サスペリア』(2018)は下記のVOD(ビデオ・オン・デマンド)にて配信中です。

・TSUTAYA TV |30日間無料お試し期間実施中

※本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信・レンタルの状況は各サイトにてご確認ください。

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