『ジョーカー』不幸の詰め合わせ!ジョーカー変身セット

映画『ジョーカー』の一場面 ドラマ
(C)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics
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ジョーカーになりたい人、手を挙げて〜。 

そうか、世を憎む人間はこんなにも多いのか。 そんなジョーカー予備軍に朗報だぜ。 

今日、ご紹介するのは、ごく普通の心優しい人間でも極悪非道な悪人になれる「ジョーカー変身セット」だ!


タイレンジャー
タイレンジャー

別名、「不幸の詰め合わせ」って言うんだけどな…。

作品概要

2019年製作/122分/R15+/アメリカ
原題:Joker
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:トッド・フィリップス
脚本:トッド・フィリップス/スコット・シルバー
撮影:ローレンス・シャー
音楽:ヒドゥル・グドナドッティル
出演:ホアキン・フェニックス/ロバート・デ・ニーロ/サジ・ビーツ/フランセス・コンロイ/マーク・マロン ほか

「バットマン」の悪役として広く知られるジョーカーの誕生秘話を、ホアキン・フェニックス主演&トッド・フィリップス監督で映画化。道化師のメイクを施し、恐るべき狂気で人々を恐怖に陥れる悪のカリスマが、いかにして誕生したのか。原作のDCコミックスにはない映画オリジナルのストーリーで描く。第79回ベネチア国際映画祭で、DCコミックスの映画作品としては史上初めて最高賞の金獅子賞を受賞して大きな注目を集め、第92回アカデミー賞でも作品賞ほか11部門でノミネートされ、主演男優賞と作曲賞を受賞した。「どんな時でも笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸に、大都会で大道芸人として生きるアーサー。しかし、コメディアンとして世界に笑顔を届けようとしていたはずのひとりの男は、やがて狂気あふれる悪へと変貌していく。これまでジャック・ニコルソン、ヒース・レジャー、ジャレット・レトが演じてきたジョーカーを、「ザ・マスター」のホアキン・フェニックスが新たに演じ、名優ロバート・デ・ニーロが共演。「ハングオーバー!」シリーズなどコメディ作品で手腕を発揮してきたトッド・フィリップスがメガホンをとった。

映画.comより)

予告編

映画『ジョーカー』本予告【HD】2019年10月4日(金)公開

感想・考察(ネタバレなし)

「ジョーカー変身セット」の成分表示:
貧困
精神疾患
失業
性的不自由
心許ない福祉
報われない介護
才能の欠如
虐待
いじめ
格差社会
友なし
コネなし
信頼していた人の裏切り

これらの要素が揃えば、誰だってジョーカーに変身できてしまうんだよ。 

もちろん、全部を体験するのは死ぬほどキツイけどな。 

でもな、ジョーカーに変身することで初めて君は世に復讐をすることができるんだぜ。  

…と言われているような気がした本作。 

言い換えれば、ジョーカーという料理をつくるレシピのような映画なんですよね。

言うまでもなく、本作は心優しい凡人アーサーが極悪人ジョーカーになるまでを描いており、いかにその過程に現実的な説得力を持たせられるかがポイントになっています。 なので、アーサーの心が徐々に壊れていく社会的な要因を実に親切丁寧に描いています。 

あぁ、こんなに酷い目にあってきたのね、可哀想に、と観客に感情移入させるのも作り手の狙いです。まさかジョーカーに感情移入してしまうなんて…と相反する感情を抱かせることも含めて。 

その狙いを達成する為に、作劇上とても用意周到な「不幸の詰め合わせ」が展開されます。 それらは全て、ジョーカー誕生というクライマックスから逆算された段取りです。 

ただ、個人的には「なぜなら彼はこれだけ虐げられてきたからさ」と、ジョーカー誕生が理屈で説明される感じに若干、白けてしまった、というのは否めないです。 

というのも、どうしても避けられない比較論になっちゃいますが、『ダークナイト』のジョーカーには背景も出自もありません。 最初からジョーカーとして登場し、断片的に過去の情報が出てきますが、どれが本当なのか、または全てが虚言なのかもしれないという得体の知れなさが不気味でした。 

背景も目的も分からない悪人というのが一番怖いですよ。理屈では説明がつかない奴のほうが。 それと比べてしまうと、本作のように「ジョーカーだってもとともとは優しい子でね…」と言われるのはキャラクターの底が見えてしまう気がしてならないのです。 

これと似たパターンなのが『羊たちの沈黙』に対する『ハンニバル・ライジング』ですかね。レクター博士がなぜ人を食うようになったのかはわざわざ描かなくても良かったんじゃないかな?怖いキャラはミステリアスな余白を残しておくほうが僕は好みです。 ま、そんなこと言ったら本作のコンセプトを根本から否定することになっちゃいますが。 

正体を見せないことで、理解不能な狂人ジョーカーの怖さを描いた『ダークナイト』。 ごく普通の人間としての正体を描くことで、観客がジョーカーに共感してしまうところに怖さを見出した本作。 このように、両作はジョーカーというキャラクターに対して真逆のアプローチをしてるので、そこで評価が分かれるのは仕方がないかなぁとは思います。まぁ、好みですよ、好み。エヘッ。 

本作は映像、音楽、演技いずれもレベルが高くて、とても見応えのある内容なのは間違いないです。もちろんオススメできる素晴らしい内容だと思いますけどね。 

ただ、赤いスーツはあんまり好きじゃないかなぁ。 

僕の評価

7点/10点

タイレンジャー
タイレンジャー

好きではありません。ただ、評価はします。

どうでも雑感

・『ダークナイト』でせっかく煙にまいたジョーカーの過去を、描くんかい・・・とは思ってしまいますよね。個人的にはジョーカー像が一歩後退したような印象です。非常に見応えはありますけどね。

鑑賞方法

『ジョーカー』は下記のVOD(ビデオ・オン・デマンド)にて配信中です。

・U-NEXT |31日間無料トライアルキャンペーン実施中

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・TSUTAYA TV |30日間無料お試し期間実施中

※本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信・レンタルの状況は各サイトにてご確認ください。

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