『ダンボ』(2019) 感想・考察: 実はディズニー社を批判した映画じゃね?

映画『ダンボ』の一場面 ドラマ
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『ビッグ・フィッシュ』(2003)で良くも悪くも大人になってしまったティム・バートンの最新作です。

結論から言うと、それなりに楽しめる映画でした。『アリス・イン・ワンダーランド』なんかよりも遥に良い映画です(笑)。


タイレンジャー
タイレンジャー

ということは、バートンらしさが戻ってきたか?

作品概要

2019年製作/112分/G/アメリカ
原題:Dumbo
配給:ディズニー
監督:ティム・バートン
脚本:アーレン・クルーガー
撮影:ベン・デイビス
音楽:ダニー・エルフマン
出演:コリン・ファレル/マイケル・キートン/ダニー・デヴィート/エヴァ・グリーン/アラン・アーキン ほか

1941年製作のディズニー・アニメの古典的名作「ダンボ」を、「チャーリーとチョコレート工場」「アリス・イン・ワンダーランド」のティム・バートン監督のメガホンで実写化したファンタジーアドベンチャー。サーカス団に飼われ、大きな耳を使って空を飛ぶことができる小さなゾウの子ども「ダンボ」が、引き離された母親を助けるため、サーカス団の家族の力を借りて新たな一歩を踏み出す姿を描いた。出演は、サーカス団の元看板スターでダンボの世話係を任されるホルト役にコリン・ファレル、サーカス団の空中ブランコのスター、コレット役に「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」など近年のバートン作品に欠かせない存在となっているエバ・グリーン、ダンボを使って金儲けを企む企業家ヴァンデバー役に「スパイダーマン ホームカミング」「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のマイケル・キートン。

映画.comより)

予告編

ディズニーの名作アニメをティム・バートンが実写化!映画『ダンボ』予告編

感想・考察(ネタバレなし)


どれだけバートン節が見られるかが最大の注目ポイントだったのですが、そこそこです。

『シザーハンズ』や『バットマン リターンズ』がバートン節100%だとすると、本作は40%くらいでしょうかー。後半に怪奇映画のテイストが見られたのは少し嬉しかったですね。

ただ、それらはあくまで表面上の感想です。

深読みをしたら、本作はディズニー社を批判した映画なんじゃないかと。

もちろん本作はディズニー社の製作です。
しかし、ディズニー社に監督としと雇われたバートンが持ち前の反骨精神を発揮して暗に反旗を翻したんじゃないか、ということです

物語の中盤でマイケル・キートン演じる悪徳興行主が現れ、ダンボが所属するサーカス団を買収。
サーカス団は「ドリームランド」という巨大テーマパークの中に編入させられます。
ダンボが金のなる木だと見込んだ興行主はダンボを自社のコンテンツにして更なる集客をもくろむ。

映画『ダンボ』の一場面

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え?悪徳興行主ってディズニー社のことじゃね?
だってやっていることがディズニー社と同じなんだもん。

実際にディズニー社は人気コンテンツ(スター・ウォーズや20世紀FOXなど)を次々を買収。マーケットの寡占化が進んでいます。
一方で、『ローグ・ワン』『ハン・ソロ』で監督が途中降板(事実上の解雇?)など
雇われた映像作家と軋轢が生じることも少なくない。
作家性よりもマーケットを重視する強権的なディズニー社に対して恨み節をこぼす映像作家もいるそう。

つまり、本作はディズニー社と、買収される・雇われる側の関係を登場人物に置き換えた話なのでは、ということです。

悪徳興行主=ディズニー社

ドリームランド=ディズニーランド

ダンボおよびサーカス団=買収されるコンテンツ、雇われる映像作家・アーティスト

映画『ダンボ』の一場面

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これらは完全に僕の妄想ですが、こういう視点で観るとめちゃくちゃ痛快な映画です。
サーカス団をないがしろにして、利潤ばかりを追求する悪徳興行主の帝国が最後には崩壊するんですから。

そして、巨大組織に属さずに自由に自己表現をするサーカス団員たちのなんと生き生きしたことか。

やっぱりアーティストや作家は長いものに巻かれちゃあイカンのです。

くたばれ!ディズニー!

一見、雇われ仕事を快く引き受けたかのようなバートン。
しかし、作品をそれなりのクオリティに仕上げながらも、暗にディズニー社への批判を作品に込めていたのですね。

若い頃、自身のエキセントリックな作家性を尊重されなかったため、ディズニーを退社したバートンのことですから、老いて丸くなったとは言え、そう簡単にディズニー社に手なずけられたわけではないようです。

作品を観てもそれに気づかないディズニー社は本当にアホだと思いますねどね。

この仮説(妄想)がバートンの真意だとしたら、年間ベスト1でもいいくらいの映画です(笑)。
バートンは大人になったけど、牙を抜かれてはいなかったなと。

僕の評価

6点/10点

タイレンジャー
タイレンジャー

疑似ディズニーランドが焼け落ちるのを見てフハハハハハ!と笑ってしまいました。

どうでも雑感

・ちなみに、一緒に観に行った嫁(カンボジア人)は「面白かったー」とご機嫌だったので、それはそれで良かったですー。

鑑賞方法

『ダンボ』はU-NEXTで鑑賞できます。31日間無料トライアルキャンペーンがあるのでぜひ。

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本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

また、『ダンボ』はTSUTAYA TVでも鑑賞できます。30日間お試し期間があるのでぜひ。

本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信状況はTSUTAYA TVサイトにて
ご確認ください。

ティム・バートン監督作品

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