『エスケープ・フロム・L.A.』感想・考察:大傑作!国家への不信感をB級SFアクションで表現

映画『エスケープ・フロム・L.A.』の一場面 アクション
この記事は約4分で読めます。

押しも押されぬ10点満点の映画です!
世間様の評価との乖離を感じますが、僕にとっては永遠のチョ~カッコいい映画。
何がそんなにカッコいいかと言うと、スネークが象徴する【反骨精神】なのです。

タイレンジャー
タイレンジャー

反・体制!反・権力!人間らしく生きるための闘いだ!

作品概要

原題:Escape from L.A.
1996年/アメリカ/101分
監督:ジョン・カーペンター
脚本:ジョン・カーペンター/デブラ・ヒル/カート・ラッセル
撮影:ゲイリー・B・キッブ
音楽:ジョン・カーペンター/シャーリー・ウォーカー
出演:カート・ラッセル/ステイシー・キーチ/スティーブ・ブシェミ/ピーター・フォンダ/パム・グリア/ヴァレリア・ゴリノ/ブルース・キャンベル ほか

大地震直撃の末、孤島化したロサンゼルスは犯罪者や反逆者の流刑地となった。そして2013年、大統領の娘がその政策に異議を唱え、国家機密を奪ってロサンゼルス島に逃亡。その機密を奪還するために、かつてニューヨークで大統領を救出した犯罪者スネークが送り込まれる。しかし彼の行く手には、アメリカ侵略を目論む悪党クエボが待ち受けていた! 「ニューヨーク1997」の続編となるSFサスペンス・アドベンチャー。前作よりブラックユーモアが色濃くなっている。

(映画.comより)

予告編

Escape from L.A. (1996) Official Trailer #1 – Kurt Russell Movie HD

感想・考察(ネタバレなし)

反骨の塊のような男、スネーク・プリスキン

小汚い長髪にアイパッチという風貌が何とも漫画ちっくな不良中年、スネーク・プリスキン。本作の主人公である。

まずはこのスネークというキャラクターが抜群にカッコイイんですよね。前作『ニューヨーク1997』でもそのキャラ立ちっぷりが映画の魅力に直結していましたが、15年ぶりの続編である本作では更に磨きがかかっています。

元特殊部隊、現在は一匹狼の犯罪者という彼が象徴するものはズバリ、反骨精神です。
組織に身を置かず、常に単独行動を好み、体制や権力といった長いものに巻かれることが決してないのです。

国家に歯向かうアンチヒーロー的なそのキャラクター造形は、どこか70年代のアメリカン・ニューシネマの影響下にあるようにも思えます。社会が定めた価値観やルールというものに囚われずに我が道を行く男なのですなぁ。

そんなスネークが囚われの身となり、国家の使い走りの役目を負わされてしまうというのが、前作と本作の共通(ほぼ同じ)の物語です。国家の犬に成り下がってしまう、これはスネークにとってはこの上ない屈辱なわけです。

しかし、自身の命の危険を交渉材料とされてしまったスネークは大いに不服ながらも、国家任務を引き受けます。彼らに対する反撃を虎視眈々と狙いながら。

前作もまさにそうですが、「体制や権力に屈するな。我が道を行け」というメッセージ性が非常に強い映画なのですね。このメッセージの背景としてあるのは先述のアメリカン・ニューシネマであり、更に遡ると、米国人が国家というものを信用しなくなったキッカケとなるジョン・F・ケネディ暗殺です。

そう、米国人が1960年代以降に抱いてきた【国家に対する不信感】の根深さを伺わせる映画でもあるのです。

前作および本作がアメリカン・ニューシネマの影響下にあるというのは、『イージー・ライダー』のピーター・フォンダが自由人なサーファー役として出演していることからも見てとれます。

(画像は映画.comより引用)

僕の評価

10点/10点

タイレンジャー
タイレンジャー

一見はB級ながらも、その社会背景も伺わせる精神性も含めて大好きです!

どうでも雑感

・まずは何といっても冒頭のタイトルバックが史上最大級のカッコよさです!前作のテーマ曲のゴージャスなアレンジも相まって、個人的にはクールなタイトルバックのオールタイムベスト1!この部分だけ何度繰り返し観たことか・・・。

・スネークのナマ着替えのシーンのカッコよさよ。着替え終えたところでコートの裾をハラリとさせるのがイカす。

・スネーク、一晩で2回も敵に捕まる。

・『セブン』『エイリアン4』で酷い目にあった俳優リーランド・オーサーも出演しているのが地味に嬉しい。

・本作のCGはとにかく荒い。CGクリエイター、途中で死んだんか?と思う。

・エンドロールで使用された楽曲はホワイト・ゾンビの”The One”。これまたちょ~かっこいいですね!このバンドのフロントマン、ロブ・ゾンビはのちにリメイク版『ハロウィン』を監督することに。

・それでも、ジョン・カーペンター史上最も潤沢な予算が与えられた本作はサービス精神のゴリ押し。とにかく詰め込まれた要素が多い多い!まるでトッピング全部乗せだ。

鑑賞方法

『エスケープ・フロム・L.A.』はU-NEXTで鑑賞できます。31日間無料トライアルなのでぜひ。
(2020年10月時点)

0

コメント