『ジョン・ウィック:パラベラム』感想:【安定】これ以上でもこれ以下でもない

映画『ジョン・ウィック:パラベラム』の一場面 アクション
(R), TM & (C) 2019 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
この記事は約4分で読めます。

結論から先に書きましょう。これ、前作と同じです。いい意味で。

前2作が好きな人は「今回の3作目はダメだった」ということにはならないでしょうし、逆にこのシリーズが苦手な人が「3作目だけは好き」ということも絶対にあり得ないと思います。

タイレンジャー
タイレンジャー

軸がブレない、安定感のあるシリーズです。

作品概要

2019年製作/130分/R15+/アメリカ
原題:John Wick: Chapter 3 – Parabellum
配給:ポニーキャニオン
監督:チャド・スタエルスキ
脚本:デレク・コルスタッド/シェイ・ハッテン/クリス・コリンズ/マーク・エイブラムス
撮影:ダン・ローストセン
音楽:タイラー・ベイツ/ジョエル・J・リチャード
出演:キアヌ・リーヴス/ハル・ベリー/イアン・マクシェーン/マーク・ダカスコス/ローレンス・フィッシュバーン ほか

キアヌ・リーブスが伝説の元殺し屋に扮し、銃とカンフーを融合させた「ガン・フー」や車とカンフーを合わせた「カー・フー」など、これまでにないアクション要素を盛り込みヒットした「ジョン・ウィック」シリーズの第3弾。前作で怒りのあまりに、一流殺し屋が集う「コンチネンタルホテル」の掟である「ホテル内で殺しはおこなってはいけない」を破ってしまったジョン。聖域から追放された彼を待っていたのは、組織による粛清の包囲網だった。刺客たちがさまざまな殺しのスキルを駆使し、賞金首となったジョンに襲いかかる。傷だらけとなったジョンは、かつて「血の契約」を交わしたソフィアに協力を求め、カサブランカへと飛ぶが……。監督は前2作から続投のチャド・スタエルスキが担当。イアン・マクシェーン、ローレンス・フィッシュバーンら前作からのキャストに加え、オスカー女優のハル・ベリーが謎の女ソフィア役で出演。

映画.comより)

予告編

キアヌが敵の口に本をブッ込む!映画『ジョン・ウィック:パラベラム』日本版予告編

感想・考察(ネタバレなし)


前2作は①特徴的なアクションと②シュールな世界観、この2点だけで押し切る映画でした。2作目は1作目よりもさらにスケールアップしたのと、より独自路線に特化していったという違いはあれど、シリーズの根幹を成す①②には1ミリもブレがありませんでした。

しかし、シリーズもので1番難しいのが3作目。一般的には3作目にして変化を求めて、結果的に方向転換に失敗するシリーズが多いと思うのです。

なので、今回の3作目の最大注目ポイントは、変えるのか、変えないのか、の一点でした。

で、やはりというか、1ミリも変わっていません。そして変えなかったのは良い判断だったと思います。

話としては完全にパターン化していて、ジョン・ウィック単独での逃避行→アクション→怪しい人物からよく分からない啓示や援助を得て→またアクション…の繰り返しで2時間が成り立っています。

1作目こそ飼っている子犬を殺された恨みで裏組織を全滅させるという話の筋があったんですが、今回は2作目と同様にそんなこたぁ関係ありません。ただひたすら愚直にアクションを楽しむのみです。

一応、物語というかアウトラインはあるんですが、それらは全てアクションを魅せるための舞台に過ぎず、合間の怪しい人物たちとのやりとりはほぼ意味がありません。

本来、アクション映画というのは良き物語があった上で良きアクションがより輝くというように、相乗効果があるものだと思います。例えば『ロッキー』なんかがそうですよね。社会の底辺で燻るけど、夢を諦めないロッキーのドラマを丁寧に積み重ねているからこそ、最後の試合が盛り上がる。

ところが、このシリーズは良き物語をハナから追及していません。世界観とアクションのみ、強度を高めてゴリゴリ押してくる一点突破型の映画ですね。これはこれで潔くて良いです。
そして、そういうシリーズの根幹に自信があったのか、自らのスタイルを崩さずに3作目まで貫いたようです。

ジョン・ウィックはジョン・ウィック以上でもジョン・ウィック以下でもないのです。完全に「お好きな人」向けなので、金太郎飴のごとく毎回同じ。恐るべき安定感です。

あとは好きか嫌いか、それだけの話で、僕は好きなほうです。特にガンアクション。状況と相手に合わせて使用する銃器を使い分けるところなんかは、エアガン小僧だった僕にとっては嬉しいです。

まぁ、変わらなさゆえ、さすがに3作目にしてちょっと飽きてきた感はありますがねぇ。

僕の評価

7点/10点

タイレンジャー
タイレンジャー

アクション以外の場面は停滞感があるものの、結局はアクションのすばらしさで押し切ってくる映画ですね。

どうでも雑感

・悪役のマーク・ダカスコスが茶目っ気たっぷりの可愛いオジサンでした。ここも注目ポイントですよー。

鑑賞方法

『ジョン・ウィック:パラベラム』はU-NEXTで鑑賞できます。31日間無料トライアルキャンペーンがあるのでぜひ。

U-NEXT

本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

『ジョン・ウィック:パラベラム』はTSUTAYA TVでも鑑賞できます。30日間お試し期間があるのでぜひ。

本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信状況はTSUTAYA TVサイトにて
ご確認ください。

前作はこちら

コメント