全米をはじめ、全世界では2020年1月に公開されていた本作。
日本公開が遅いな~と思っていたら、いつの間にかアマゾン・プライムでしれっと配信されていましたとさ・・・。
まぁ、劇場公開がスルーされた理由は明らかなんですけどね。

深海エイリアンものです。
作品概要
2020年製作/95分/アメリカ
原題:Underwater
監督:ウィリアム・ユーバンク
脚本:ブライアン・ダフィールド アダム・コザッド
撮影:ボジャン・バゼリ
音楽:マルコ・ベルトラミ/ブランドン・ロバーツ
出演:クリステン・スチュワート/ジェシカ・ヘンウィック/T・J・ミラー/ヴァンサン・カッセル/ジョン・ギャラガー・Jr/ママドゥ・アティエ/ガンナー・ライト ほか
「トワイライト」シリーズのクリステン・スチュワートが主演を務め、海底で未知の生命体に遭遇した人々の恐怖を描いたSFパニックスリラー。深海約1.1キロメートルの海底研究所でエンジニアとして働くノラ。ある日、大地震が発生し、研究所が壊滅的な状態に陥ってしまう。なんとか生き残ったノラと仲間たちは、潜水服を着て近くの基地まで避難することに。しかし、地震によって覚醒した謎の生命体がノラたちに襲いかかる。共演は「ブラック・スワン」のバンサン・カッセル、「デッドプール」シリーズのT・J・ミラー、テレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のジェシカ・ヘンウィック。監督は「シグナル」のウィリアム・ユーバンク。
(映画.comより)
予告編
感想・考察(ネタバレなし)
2020年、全米で興行的に大惨敗を喫した一本。
製作費8,000万ドルに対して、公開された最初の週末の興行成績がたったの700万ドルで初登場7位。全米では赤字確定でしょう。あとは海外市場でどれだけ頑張れるかですが、この内容では厳しそうです。
主演のクリステン・スチュワートはついこの前の『チャーリーズ・エンジェル』(2019)も盛大に失敗してますから、彼女に非があるわけではないだけに気の毒です。
では、本作の失敗の責任はどこにあるのかという話なんですが、やはりこの企画と脚本に対して巨額の予算を投じてしまった20世紀FOXの読みが甘すぎたのだと思いますー。
本作の企画を一言で言い表すなら、
深海の『ゼロ・グラビティ』× 『エイリアン』。
誰が観てもそんな感じではないでしょーか。
言い換えると、
人間が生存し得ない極限的な自然環境や災害
&
その環境に順応している生物による襲撃
ですね。
ディザスターとモンスターです。
ただ、この方式はちょっと今さら感があります。例えば『クロール -凶暴領域-』のように舞台設定の工夫(ステージ戦)と演出家の力量次第では面白く化けることもありますが、すでに使い古しのフォーマットなのは否めないでしょう。
そんなことを念頭において劇場に足を運んだので、全然期待していなかったのですが、前半は思いのほか面白かったです。前半は。 まず単刀直入に、開始5分で事態発生!大惨事と並行して、人物紹介が行われていく手際の良さと切れ味のある編集のおかげで、グイグイ物語を引っ張っていきます。
この前半のディザスターの部分は快調な出だしだったものの、後半のモンスターの部分が残念でした。 何かと言うと、モンスターがキャラ立ちしていないのです。これといった特徴がない、ただ襲ってくるだけのモンスター。だから、だんだんと飽きてくるんですね。 ただでさえ古い方式の話なのに、工夫もなければ特徴もない。つまり、競合が多いジャンルの中で差別化に失敗したわけです。
特徴のあるモンスターが思いつかないのなら、逆に強烈な人間キャラを設けたら良かったんでないかな?モンスターに素手で立ち向かえるような。 例えば寺門ジモン。いや、ネイチャージモンのような男を投入しても面白かったかと。
ジモン曰く「山が舞台ならミルコ・クロコップに勝てる」というように、特定の環境において超人的な強さを発揮するタイプの人間ですね。 ネイチャージモンが深海モンスターを素手でバッタバッタと倒していくような映画だったら良かったな〜と。 『MEG ザ・モンスター』のステイサムのように。
またはこの人かなぁ。
深海モンスターを調理して食うところが見たい。
あとは本作は後味の悪さも気になるところでした。舞台は終始暗ーい深海の中なので、最後くらい開放感のある地上の明るい絵が観たかったですね。
僕の評価
4点/10点

前半は良かったんですよ?でも肝心のモンスターの部分がダメだった・・・。
どうでも雑感
・潜水服の重量感が伝わってくるゴツゴツとした質感は好きでした。パワードスーツっぽくて。
鑑賞方法
『アンダーウォーター』はアマゾン・プライムのみで配信中です。
※本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信・レンタルの状況は各サイトにてご確認ください。
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