『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』感想:キャラクターの退場のさせ方がぞんざいなディズニー社

映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の一場面 SF
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監督が途中降板してロン・ハワードが引き継いだというゴタゴタがあった1作。ディズニー社のことなので全く期待していませんでしたが、思いのほか悪くはない?でも例の傾向がやっぱり気になる。。。

タイレンジャー
タイレンジャー

ディズニー社にはもっとキャラクターを大事に扱ってほしい。

作品概要

原題:Solo: A Star Wars Story
2018年/アメリカ/135分
監督:ロン・ハワード
製作:キャスリーン・ケネディ/アリソン・シェアマー/サイモン・エマニュエル
脚本:ジョナサン・カスダン/ローレンス・カスダン
撮影:ブラッドフォード・ヤング
音楽:ジョン・パウエル
出演:オールデン・エアエンライク/ドナルド・グローバー/エミリア・クラーク/ウッディ・ハレルソン/ポール・ベタニー ほか

ハ「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」に続く「スター・ウォーズ」シリーズの知られざる物語を明らかにするアナザーストーリー第2弾で、ハリソン・フォードが演じたシリーズ屈指の人気キャラクター、ハン・ソロの若き日の姿を描くSFアドベンチャー。シリーズ第1作「スター・ウォーズ 新たなる希望」でルークやレイアと出会う前のハン・ソロが、アウトローながら内に秘めた正義感で数々の試練に立ち向かっていく姿を描く。若き日のハン・ソロに扮したのは、「ヘイル、シーザー!」で注目された新星オールデン・エアエンライク。同じく若き日の悪友ランド・カルリジアンをドナルド・グローバーが演じ、エミリア・クラーク、ウッディ・ハレルソンらが共演。ハン・ソロの無二の相棒となるチューバッカも登場する。「ダ・ヴィンチ・コード」などで知られるベテランのロン・ハワード監督がメガホンをとった。

(映画.comより)

予告編

「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」MovieNEX 予告編

感想・考察(ネタバレなし)

前半はなかなか楽しめたが・・・

※この記事は2018年5月に他ブログに投稿した内容を再編したものです。

さて、『デッドプール2』でも観に行くか〜と映画館に足を運んだら、なんと本作が公開初日(カンボジアは米国よりも1日早い!!)というわけで予定を変更して朝イチの回で観てきた。

平日午前の回ということもあって観客は12人くらいと、ちょいと寂しい。半分くらいはオールドファンと思しき西洋人のオジサンたち。残るは10代のカンボジア人たち。そして観客は全員が男、というむさ苦しさであった。

ディズニーSWが中国ではさほどヒットしてないのと同じように、カンボジアにおいてもSWはあまり馴染みのないシリーズなのだと思う。

スパイダーマンやトランスフォーマーは知ってるけど、SWは知らないという人は多い。なにせ、『新たなる希望』が公開された頃のこの国は内戦真っ只中。『エピソード1』公開時は復興が始まったばかりで街に映画館も無かった。こればかりは根付かないのも仕方がない。

さて、本作の感想を一言で言うと、『フォースの覚醒』以降では1番マシな作品だということ。

特に前半はなかなか楽しい。ハンとチューバッカの「繋がっていた」という馴れ初めは微笑ましくて、作り手の主要キャラクターへの優しい眼差しを感じることができた。物語のテンポも良くて、これはなかなか出来がいいなぁなんて思わせるものがあった。

キーラ役のエミリア・クラークも良かった。持ち前の表情の豊かさも相まってSWシリーズ中で最も可愛い女性キャラだと思う。

そして、何よりも良かったのが音楽(ジョン・パウエル)。実にジョン・ウィリアムズ的と言うか、SW的なのだ。どういう訳か『フォースの覚醒』以降の音楽はあまり印象に残らないものだったけど、本作は過去作の軽快なトーンにかなり似せてあるし、部分的なリフレインもある。

でも、

でも…

後半は退屈…。尺が長いせいもあるけれど、話のテンポの良さを後半まで持続することができなかった印象。中盤からはどうも話が停滞してしまうし、スケールもガクッと小さくなってしまう。

1番気になったのは、登場人物たちがあまりにも簡単にバッタバッタと死んでしまうこと。魅力的なキャラクターが出てきたなーなんて思ってたらすぐに死んでしまって、という展開が1回だけではない。もっと各キャラクターを掘り下げて描いて欲しいのだけど、まるで使い捨てのようにホイホイと退場するのは勿体ない。
これって『フォースの覚醒』以降の全てのシリーズに共通していると思うんです。キャラクターがすぐ死ぬってのは。

まぁ、エピソード1〜3の時点でもその傾向は少しあったのだけど、ディズニーSWはキャラクターが魅力を十分に発揮しないまま死んでしまうという点が顕著だ。今後もこんな調子でどんどんキャラクターが退場していくのかと思うと、ただただ虚しい。

ハン・ソロの話なだけに爽快に終わって欲しかったのだけど、そんなことも気になって後味は良くなかった。残念。
それでも、最近のSWのヒドイ作品群の中では比較的良品なんじゃないかなーと。

僕の評価

4点/10点

タイレンジャー
タイレンジャー

やっぱりキャラクターを簡単に死なせすぎるというディズニー以降のSWの悪癖が気になる。

どうでも雑感

・エミリア・クラークってすっごく表情が豊かで可愛いんですよね。笑う時は顔面がくっしゃくしゃにのシワッシワになってしまうので、「そこまで笑わなくていいよ」とも言いたくなるが、それがまたいい。

鑑賞方法

『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』はU-NEXTで鑑賞できます。31日間無料トライアルなのでぜひ。
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シリーズ:『スター・ウォーズ』

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