『アポカリプト』【感想・ネタばれなし】野蛮な映画のマトモな主人公

アクション
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ザ・2000年代のカルト映画。なぜか映画秘宝ではやたらと人気がある本作。
野蛮な映画を撮り続けるメル・ギブソンって主人公のことはやたらと英雄的に描きたがるよねって話を書きます。

タイレンジャー
タイレンジャー

野蛮な状況が英雄を生み出すってことなんでしょーか?

作品概要

原題:Apocalypto
2006年/アメリカ/138分
監督:メル・ギブソン
脚本:メル・ギブソン/ファラド・サフィニア
撮影:ディーン・セムラー
音楽:ジェームズ・ホーナー
出演:ルディ・ヤングブラッド/ダリア・ヘルナンデス/ラオール・トゥルヒロ/ジョナサン・ブリューワー ほか

「パッション」で世界に衝撃を与えたメル・ギブソン監督が、マヤ文明を舞台にひとりの若者の決死の逃走劇を描いたアクション・アドベンチャー。キャストには映画出演経験のない若者たちを起用し、全編マヤ語で撮影された。マヤ文明後期、中央アメリカのジャングルで妻や仲間たちと平和な暮らしを送っていたジャガーは、ある日マヤ帝国の傭兵の襲撃を受ける。都会に連れて行かれた彼らは、干ばつを鎮めるための生け贄にされそうになったところを何とか逃れるが……。

(映画.comより)

予告編

Apocalypto – HD (Trailer)

感想・考察(ネタバレなし)

臭いものにフタをしない男、メル・ギブソン

メル・ギブソン監督は普通は直接的に描かないようなことを、そのまんまズバッと当たり前のように見せる傾向があります。 

バクの金玉
子作りに励む若い夫婦
転がる生首
画面いっぱいに広がる死体の山 

冒頭から血生臭く、下世話なトピックが続くので、女性の観客はついて行けないんじゃないかな。反対にその遠慮の無さを潔い、心地よいと感じる猛々しい輩が多いのも分かります。エロもグロも、ありのままに、というメルの姿勢はポール・バーホーベンにも通ずる所があって、嫌いではありません。 

でも、主人公は勇敢なマトモ人間

ただ、メルの場合は主人公のことをマトモにヒロイックに描く点はバーホーベンとは大きく異なりますね。 本作の主人公は何の屈折も無い真っ直ぐな兄ちゃん。血みどろの逃走劇を繰り広げるのは愛する妻子を助けるため。大雨で妻子のいる古井戸の水かさが増して、なんて盛り上げがあるくらい、マトモな男の正しい行いをドラマチックに描く。

『ハクソー・リッジ』でも主人公による人命救助がクドイほどに「正しく」描かれていました。 グロ描写や、下世話な小ネタの応酬のせいで、メルにはすっかり変態監督というイメージが付いてしまっているけど、案外、主人公の活躍を描くことに関してはオーソドックスですよね。

 それは血みどろでありながらも、娯楽性を保つという大人な面でもありつつ、「真面目かっ!」とツッコミを入れたくなるメルの野暮ったさでもあります。 

(画像はIMDbより引用)

僕の評価

5点/10点

タイレンジャー
タイレンジャー

メル・ギブソンの作家性ってすごく分かりやすい!英雄を描きたがるあたりは逆に変態的なのかもですね。

どうでも雑感

・本作は確かに野心的で、攻めた作りになっているけど、やはりジャングルでの血みどろの合戦映画の最高傑作には遠く及びません。 何が最高傑作か? それはもちろん『プレデター』(1987)でしょうよ。主人公が泥まみれになるとこ、獲物を獲る仕掛け、滝での大ジャンプなど、類似シーンが多かったですぞ! 本作はメル・ギブソン版プレデターとして観たほうが楽しめるかもしれません!

鑑賞方法

『アポカリプト』はU-NEXTで鑑賞できます。31日間無料トライアルなのでぜひ。
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メル・ギブソン監督作品

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