『MEG ザ・モンスター』感想:B級で下世話で最高!!

映画『MEG ザ・モンスター』の一場面 アクション
(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., GRAVITY PICTURES FILM PRODUCTION COMPANY, AND APELLES ENTERTAINMENT, INC.
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結論から申しますと…これが2018年ベスト1だっ!!  もちろん、ありがちな内容だし、今どきこれ?ってくらいのベタベタな展開もあるんだけど、超楽しい映画でした!映画館でこんなに声出して笑ったのは何年ぶりだろうってくらいに。何がそんなに良かったのか、ネタバレの無い範囲で書きましょうぞ。

タイレンジャー
タイレンジャー

世間様の評価が芳しくないのは解せませんなぁ。

作品概要

原題:The Meg
2018年/アメリカ/113分
監督:ジョン・タートルトーブ
原作:スティーブ・オルテン
脚本:ディーン・ジョーガリス/ジョン・ホーバー/エリック・ホーバー
撮影:トム・スターン
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演:ジェイソン・ステイサム/リー・ビンビン/レイン・ウィルソン/ルビー・ローズ/クリフ・カーティス ほか

未知の深海で生き延びていた太古の巨大ザメ「メガロドン」に襲われる人々のサバイバルを描いた海洋パニックアクション。「エクスペンダブルズ」「ワイルド・スピード」シリーズなどでおなじみの人気アクション俳優ジェイソン・ステイサムが主演し、「ナショナル・トレジャー」シリーズのジョン・タートルトーブ監督がメガホンをとった。人類未踏とされるマリアナ海溝をさらに超える深海が発見され、沖合に海洋研究所を構えた探査チームが最新の潜水艇で調査に乗り出す。幻想的な未知の生物が生きる深海の世界を発見し、心躍らせる一同だったが、その時、巨大な「何か」が襲いかかってくる。レスキューダイバーのジョナス・テイラーは、深海で身動きがとれなくなった探査チームの救助に向かうが、そこで200万年前に絶滅したとされる、体長23メートル、体重20トンにも及ぶ巨大ザメのメガロドンに遭遇する。

(映画.comより)

予告編

映画『MEG ザ・モンスター』本予告【HD】2018年9月7日(金)公開

感想・考察(ネタバレなし)

フリとオチを分かっている

モンスター映画は盛り上げ方のパターンとして

・「モンスターがいつ、どこから出てくるか分からない」
・「はい、このあとモンスター出てきますよー。はい!出ましたー!」

という2つのパターンが代表的。

前者は一作目の「エイリアン」みたいなお化け屋敷形式の怖らがらせ方で、後者はお笑いで言うフリとオチの快感ですね。
本作はこの予測させない/予測させる、の使い分けが絶妙に上手い!

「予測させない」のパターンは四方八方が海というのを主観ショット多めで表現していて、観る側はまさに袋の中のネズミの気分。あたかも自分が当事者であるかのような恐怖感がありましたね。

いつ、どこからガブリとやられるか分からないというドキドキ感。これはサメ映画の王道パターン。

一方の「予測させる」は完全にギャグとしてやっています。

最近は死亡フラグって言うんですかね?「はいー、このオッサンはこのあと食われますよー」っていう描写が非常に親切丁寧。フリがしっかりしているぶん、オチもキレが良く「やっぱりね」という快感が。

これを何度か繰り返すので、終盤は見るからに喰われそうな人が登場するだけで周りのカンボジア人客たちは、爆笑。ダチョウ倶楽部の「絶対に押すなよー!」というフリが既にギャグになっているのと同じですね。

この2パターンを上手く使い分けているので、観客を飽きさせずに緊張感が持続するというのと、「予想通りの快感」が積み重なってドンドン楽しくなっていくんですね。

内容はB級だけど、演出には確かな意図を感じさせる知性派B級映画だ。

(と信じたい)

動物パニック映画よりも怪獣映画寄り

あと、サメ映画はどうしても被害に遭うのが関係者だけで小ぢんまりとしたスケール感になりがちだけど、メガロドンはちゃんと一般大衆も襲うので怪獣映画的なカタストロフィもある。

怪獣映画と言えば、「驕り高ぶる人間に制裁を与える鬼神」というのが怪獣映画の本質だと僕は思っているのだけど、本作はちゃんとそう言う一面も描いている。コイツらは喰われて当然でしょ、みたいな人がわんさか出てきますから。

動物パニック映画ではなくて、怪獣映画寄りなのはやっぱりメガロドンが人知を超越した自然界の神のような存在だからですね。

映画『MEG ザ・モンスター』の一場面

(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., GRAVITY PICTURES FILM PRODUCTION COMPANY, AND APELLES ENTERTAINMENT, INC.

中国人の描かれ方

で、そんな「喰われて当然枠の人々」と関連して「おおっ!?」と意表を突かれたのが、中国人の描かれ方。

傾中国化する昨今のハリウッドの流れもあってか、本作も中国の映画スタジオが出資をしている。中華資本ありの映画はどうしても中国接待な内容になりがちなんですが(パシフィックリムの続編とか。僕はあまり気にならなかったけど)、本作は必ずしもそうではなく、むしろ客観的に見られた中国人(の富裕層)が登場する。彼らの描かれて方が自虐的というか、作り手に悪意があるというか…。

実は、周りのカンボジア人客たちが1番笑っていたのはこの部分なんです。と言うのも、この中国人の富裕層に対する目線、描き方がカンボジア人の心情にマッチしていたからだと思います。

2017年にカンボジアを訪れた外国人のうち、中国人は20%以上の割合を占めています。もちろん2位以下を大きく引き離し断トツで多い。ここシェムリアップにはアンコール遺跡群目当ての中国人観光客がイナゴの大群のように押し寄せて来る(表現悪いですが)。

なので、シェムリアップのカンボジア人にとって傍若無人な中国人の姿は日常的に目にしていて、必ずしも好意的な心情ではない。ただ、財布の紐が固い日本人よりも沢山のお金を使ってくれるので上客ではある。

そういう背景があって、本作における中国人富裕層のネタ的な描かれ方にカンボジア人はある種の共感を覚えたのだと思う。

なんとなく下世話

カンボジア人の心情にマッチたしたと言えば、ほど良く下世話なテイストもカンボジア人の好み。

以前に 「ボディ・ターゲット」で、生臭い下ネタには子どもを挟んで上手く中和させるというテクニックに関心したのですが、それがちゃんとここでも生かされてます。

大人の恥ずかしい部分を子どもはちゃんと知っている、みたいなのはカンボジア人が好きなネタですよ。子どもの使い方がいやらしいのだけど、人間臭くて憎めないなぁと。本作では下ネタではなく、下世話レベルですが。

日本人は臭いものに蓋をしたがるところがあるけど、その点、僕の下世話な嗜好はカンボジア人寄りだよなぁ、と再確認。

映画『MEG ザ・モンスター』の一場面

(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., GRAVITY PICTURES FILM PRODUCTION COMPANY, AND APELLES ENTERTAINMENT, INC.

あとはやっぱりステイサムですよねぇ

素潜りでメガロドンに接近するというおバカアクションが似合うのは今どきステイサムくらいかと。怪獣映画というのはステイサムにとって新境地だと思うけど、これは満場一致で納得のキャスティングではないでしょうか。

ま、そんな感じの映画なので、細かいことは気にせず楽しむのが1番!

メガロドンの登場には「ぎゃっ!」と悲鳴をあげ、下世話なギャグには爆笑、メガロドン撃破に拍手を送るカンボジア人たちと一緒に観ることができたのも大きい。

クライマックスは僕も興奮のあまり、

席から立ち上がって

ステイサーーーム!!と叫んだぞ!!

というのは嘘だが、それくらいの興奮度であったのは確かだ。

週末にカンボジアの映画館で本作を観れば、楽しさ倍増間違いなし!

まぁ、でもB級なので、半笑いくらいのテンションで観るのがおススメ。

僕の評価

9点/10点

タイレンジャー
タイレンジャー

フリとオチが分かっているというのが一番ポイントが高いです

どうでも雑感

・海に落ちたオッサン、海に落ちた犬、の展開には腹を抱えて笑いました。最高のギャグでしたな。

鑑賞方法

『MEG ザ・モンスター』はU-NEXTで鑑賞できます。31日間無料トライアルなのでぜひ。
(2020年10月時点)

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