日本では『インデペンデンス・デイ』と同時期(1996年12月)に公開だったため、すっかりその存在が巨大宇宙船の陰に隠れてしまった本作。
それでも、トンネルに閉じ込められた民間人をスタローンがたった一人で救出する映画ねと、なんとなーく記憶している人も多いのではないでしょうか。
そんな本作ですが、スタローンの代表作の『クリフハンガー』の疑似的続編のように見えます。

舞台が雪山からトンネルに変わりました?
作品概要
1996年製作/115分/アメリカ
原題:Daylight
配給:UIP
監督:ロブ・コーエン
脚本:レスリー・ボーエム
撮影:デヴィッド・エグビー
音楽:ランディ・エデルマン
出演:シルヴェスター・スタローン/エイミー・ブレネマン/スタン・ショウ/ヴィゴ・モーテンセン/クレア・ブルーム/ダン・ヘダヤ ほか
海底トンネルの大事故に遭遇した人々と、彼らの救出に向かった元救助隊員の決死のサバイバルを描いたパニック・アクション超大作。監督は「ドラゴンハート」のロブ・コーエンで、エグゼクティヴ・プロデューサーのラファエラ・デ・ラウレンティス、撮影のデイヴィッド・エグビー、音楽のランディ・エデルマン、美術のベンジャミン・フェルナンデス、編集のピーター・アマンドソン、衣裳のトーマス・キャスターライン、特殊効果・メカニカル効果のキット・ウェストはコーエンの前作に続いて参加。脚本は「エルム街の悪夢5 ザ・ドリーム・チャイルド」のレスリー・ボーム。製作は「戦火の勇気」のジョン・デイヴィスとジョゼフ・M・シンガー、デイヴィッド・T・フレンドリーの共同。視覚効果監修は「キャスパー」のスコット・ファーラーとジョー・レッテリがつとめ、彼らの所属するILMが担当。主題歌はブルース・ロバーツとドナ・サマーのデュエットによる『Whenever There is Love』。主演は「暗殺者」のシルヴェスター・スタローン。共演は「ヒート」のエイミー・ブレネマン、「ライジング・サン」のスタン・ショウ、「カリートの道」のヴィーゴ・モーテンセン、「ウッディ・アレンの重罪と軽罪」のクレア・ブルーム、「クルーレス」のダン・ヘダヤ、そして「ロッキー5」にも出演したスタローンの実子、セイジ・スタローンほか。
(映画.comより)
予告編
感想・考察(ネタバレなし)
本作ですが、個人的にはスタローンの代表作『クリフハンガー』の続編なのではと思っております。
そう、『クリフハンガー』と言えば、スタローンが厳寒の雪山でTシャツ一枚で露出狂のごとく奮闘するアクション巨編です。
これは田舎の小学生(当時の僕は11歳)を熱狂させるには十分な威力を持った映画でした。
僕の地元も雪国だったので近所の雪山でよくクリフハンガーごっこをして遊んだものです(危険)。
そんな『クリフハンガー』と本作の最大の共通点は主人公の設定で、どちらも元救助隊員です。
主人公はかつて救出活動中に犠牲者を出してしまったことで責任を取り、現場を離れた男。
そんな彼が有事を目の当たりにし、自らのトラウマに立ち向かうかのように奮闘するという話が同じなんですよねぇ。
主人公は同じで、舞台を雪山からトンネルに変えた続編としても観ることができると思いますー。
そう、『ダイ・ハード2』が舞台を高層ビルから空港に変えたように。『沈黙の戦艦』の続編が「暴走特急」であったように。
え?過去のトラウマに立ち向かう話なんてこれに限らず掃いて捨てるほどあるぞって?
ごもっとも。特に米国映画では自分の過失で大切な人を失った主人公がやたら多いですね。
でもね、それだけじゃないんですよ。
スタローンは本作において、やたらと両手でよじ登ったり、ぶら下がったりします。
まるで筋肉が雪山の断崖絶壁を恋しがっているかのようです。
これを『クリフハンガー』の副次的産物と言わずして何と言いましょうか。
実際に『クリフハンガー』には実現に至らなかった続編の企画がありました。同じ主人公でダムを舞台にした『ザ・ダム』というものだったそうです。(その題名は何とかならんのか)
続編にゴーサインが出なかった代わりに「じゃあトンネルでやろうぜ!」となったのが本作なんじゃないかと、今となってはそう思えてしまうのです。
さすがに傑作『クリフハンガー』には及ばずまあまあの出来ですが、本作を『クリフハンガー2』という観点で観てみるのも一興ではないでしょーか。
(画像はIMDbより引用)
僕の評価
5点/10点

『ポセイドン・アドベンチャー』にも似ていますね。
どうでも雑感
・余談ですが、僕が得意とするモノマネ芸の中に「重いものを持ち上げるスタローン(日本語吹き替え版)」というのがありまして、なんとなーく本作が元ネタな気がします。
「さぁあ、みんな、手を貸してくれい!」
「いくぞぉ! 1、 2、」
「さぁぁんっ!!!」
↑音声じゃないと伝わらないっつーの。
別バージョンで「重い扉をこじ開けるスタローン」というのもあります。
鑑賞方法
『デイライト』は下記のVOD(ビデオ・オン・デマンド)にて配信中です。
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※本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信・レンタルの状況は各サイトにてご確認ください。
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