『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』昔はイケてなかった全ての人へ

映画『IT THE END』の一場面 ホラー
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米国では史上最もヒットしたホラー映画の記録を打ち立てた前作の続き。

前作の方向性はそのままに、今回もまた「イケてない少年少女時代を過ごした人」にとっては刺さる内容になっていますね。

タイレンジャー
タイレンジャー

自分の黒歴史を思い出すから地元に帰りたくない、という人は特に。

作品概要

2019年製作/169分/R15+/アメリカ
原題:It: Chapter Two
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:アンディ・ムスキエティ
原作:スティーヴン・キング
脚本:ゲイリー・ドーベルマン
撮影:チェコ・バレス
音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ
出演:ジェシカ・チャステイン/ジェームズ・マカヴォイ/ビル・ヘイダー/アイザイア・ムスタファ/ジェイ・ライアン/ジェームズ・ランソン/アンディー・ビーン/ビル・スカルスガルド ほか

スティーブン・キングの小説「IT」を映画化し、世界各国で大ヒットを飛ばしたホラー「IT イット “それ”が見えたら、終わり。」の続編にして完結編。前作から27年後を舞台に、ビル、ベバリーら大人になった「ルーザーズ・クラブ」の面々が、再び「それ」と対峙するさまを描く。小さな田舎町で再び連続児童失踪事件が起こり、「COME HOME COME HOME(帰っておいで……)」という、「それ」からの不穏なメッセージが届く。幼少時代に「それ」の恐怖から生き延びたルーザーズ・クラブの仲間たちは、27年前に誓った約束を果たすため、町に戻ることを決意するが……。大人になったルーザーズ・クラブの面々を演じるのは、ビル役のジェームズ・マカボイ、ベバリー役のジェシカ・チェステインら。監督は、前作から引き続きアンディ・ムスキエティが務めた。脚本も、人気ホラー「死霊館」シリーズも手がけるゲイリー・ドーベルマンが続投。

映画.comより)

予告編

映画『IT/イット THE END』本予告 2019年11月1日(金)公開

感想・考察(ネタバレなし)


青春リハビリ映画、ふたたび。

僕みたいにイケてない少年時代を過ごした身としては前作は心に沁みましたねぇ。

いじめ、虐待、病気、人種差別、貧困、特殊な家庭環境などの要因で日陰で生きざるを得ない弱虫な少年少女たちが主人公。

そんな少年少女たちがお互いの傷をなめ合うようにルーザースクラブを結成して邪悪な存在に立ち向かうって話だったんですが、作り手の彼らに対する気持ちの寄せ方がなんと優しいこと優しいこと・・・。

そんな前作はホラー映画というよりも、負け犬少年に対する応援歌として評価したい1本でした。

これはもう原作者スティーヴン・キングの作家性を尊重した作りになっていますね。

キングは居場所が無くて疎外された人々(特に少年少女)の話が得意ですよねぇ。
デビュー作の『キャリー』はモロにそうだし、『IT』はそんなキング節の特盛みたいな小説ですから。
そんなキングらしさをうまく汲み取った内容になっていたのが前作ですよ。

(キング本人は今回の続編の中でけっこう目立つ役で出演してます)

で、続編である本作では27年経って、あのルーザースクラブの面々ー 吃音持ち、おデブ、喘息持ち、ユダヤ教徒、父親から虐待されている少女、がどんな大人になったかってところから本作は話が始まります。

意外にも作家、建築家、コメディアン、金持ちと結婚など、社会的に成功した地位にいるメンバーが多い!特にデブがスリムなイケメン建築家に大変身しているのは驚き。
まぁ、コンプレックスの強さと変身願望は比例しますから。よく分かりますよ~。デブ君は頑張ったね…。

ただ、どんなに成功しても、イケメンになっても、勝ち組になっても、自分の地元と過去は変えられませんからねぇ。彼らが久々に地元で集結するんですが、地元に帰るの憂鬱って気持ちはすっげー分かります。 

現在がどんなに良くても、過去のトラウマが解消されることはない。

自分がイケてなかった頃のトラウマは地元に戻ればフラッシュバックしてしまう。
過去のトラウマを克服するにはトラウマと正面から向き合わないといけないってのが今回の続編のテーマでしょうな。

だから、今回の続編も前作と同様に青春リハビリ映画としてある程度は機能しています。
アラフォーの面々じゃあ絵的にフレッシュさが無いな〜と思われるかもしれませんが、いいタイミングで前作の少年少女たちが登場したりしますからね。

上映時間が3時間近くもあるんですが、思ったほど退屈はしなかったですー。

登場人物が多くてそれぞれのドラマ、と言うかトラウマを描くにあたってはどうしてもそれくらいの時間は要してしまうでしょう。

もちろんホラー描写も上映時間相応にふんだんにあるんですが、これは前作同様に大味でほとんど怖くない(笑)。

お化け屋敷的に多種多様なバケモノがいっぱい出てきて、だいたいどれも「あはは~」と笑える感じです。『遊星からの物体X』や『シャイニング』へのオマージュは微笑ましかったですし。

ホラー映画としては、味はともかく、腹いっぱい食べたい人向けですね。

終盤の展開はけっこうクドイので、胃もたれ必至ですが。

肝となる青春リハビリ映画としての人間ドラマも前作に比べて大味なので、オススメとまではいかないなかなぁ。

でも、昔はイケてなかった人にとってはある程度は心に染みる映画だと思いますー。

まぁ、僕なんかは昔も今もイケてないんですけどね笑。

僕の評価

6点/10点

タイレンジャー
タイレンジャー

ホラーとしては大味ですが、人間ドラマ重視の映画ですので。

どうでも雑感

・スティーヴン・キング作品の映画化が難しいのは、たぶんキング小説はホラー作品でま人間をじっくり描いているからかなぁ?と思います。だから、人間を描くことをおざなりにして表面的なホラーばかり映像化したものは途端に薄っぺらくなるんじゃないかな~と。勝手な推測ですが。

鑑賞方法

『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』は下記のVOD(ビデオ・オン・デマンド)にて配信中です。

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※本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信・レンタルの状況は各サイトにてご確認ください。

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